県外からの沖縄修学旅行。
今までは3泊4日という学校が多かったのですが、コロナ禍以降、2泊3日になったところが目立ちます。
そのうちの1~2泊は民泊を選択されるところが多いです。
民泊は、限られた時間の中で、それでも沖縄で、何か具体的で直接的な「体験」をさせたいという先生方の願いもあって、選ばれているのだろうと思います(もちろん、引率でお疲れの先生方に、ひとときの休息時間がもたらされるという意味でも、民泊は重要😆)。
このところの傾向として、私が行程表を見せていただく学校さんの民泊先のほとんどが、沖縄本島北部にある大宜味村です。
コロナの流行が深刻になり始めたころ、民泊の受入先に高齢者が多いということで、○○地区や△△地区では民泊の受入を停止したという話は聞いていました。一方、大宜味村での受け入れが目立つのは、おそらく自治体とNPOが積極的に民泊事業に関わっておられるからではないかと思っています(あくまで個人的な意見です)。
大宜味村の民泊。
とてもいいと思います。
大宜味村は、海だけでなく、山の自然も豊かですし。
ただその場合、以下のような行程になることがほとんどです。
- 1日目のお昼に那覇空港着。そこから南部戦跡をまわって平和学習を行ったあと、夕方一気に大宜味村へ北上。
- 2日目は民泊先で一日体験学習。
- 2日目の夕方か、3日目の朝に那覇に戻り、首里城や国際通りをまわって、午後空港から帰路につく。
- 普天間基地が見える「嘉数高台」、嘉手納基地が見える「道の駅かでな」には行かない。
そしてこの場合、基本的に沖縄自動車道での移動が選ばれます。
そうするとどうなるか。
米軍基地の「フェンス」を目にするチャンスがない!
正確に言えば、沖縄自動車道からでも米軍基地は見えているのですが、見えているどころか、なんだったら米軍基地の中を突っ切ってさえいるのですが、誰かに説明してもらわない限り、修学旅行生はそのことに気づかないでしょう。
以前、平和講話の依頼を受けた学校で、沖縄自動車道を使わず、あえて国道58号線経由で北上するという先生がいらっしゃいました。国道58号線は、キャンプ・フォスターや嘉手納基地の縁を沿うように走っているからです。しかしそういうルート選択をされる学校はかなり稀です。
あのフェンスの連なりを実際に見ないまま、本土に住む生徒さんたちが沖縄の米軍基地について関心を持ってくれるのでしょうか。
かなり厳しいことになりそうな予感がしています。
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